事業モデル

同社は「労働力不足の解決」をビジョンに掲げ、クラウドワーカーを活用したCGS(Crowd Generated Service)を核とした事業を展開しています。主力となるNJSSでは、システムだけでは困難な情報の収集に人的リソースを組み合わせることで、網羅性の高いデータベースを提供しています。

さらに、BPO事業やクラウドソーシング事業と連携することで、単なるツール提供に留まらない付加価値の高いサービスを創出しています。2025年4月には関連企業の吸収合併を行い、経営の効率化とシナジーの最大化を図る体制を整えています。

KPI

主力SaaSであるNJSSは、有料契約件数が前年度比で増加しており、高い継続性を維持しています。同サービスの解約率は1.42%と低水準に抑えられており、ARPUも向上傾向にあります。

また、fondeskにおいても良好な解約率を維持しつつ、ARR(年間経常収益)は全社で60億円を超える規模まで成長しています。これらの指標は、提供するサービスの高い利便性と顧客の定着を示唆しています。

成長ドライバー

中長期的な成長戦略「ULURU Sustainable Growth」のもと、人的資本への投資を軸とした規律ある成長を目指しています。特にGovtech領域において、入札データやノウハウを活用した行政・自治体向けの支援拡大に注力しています。

2030年から2032年にかけては、売上高200億円、EBITDA30〜40億円という野心的な目標を掲げています。この達成に向け、オーガニックな成長に加え、M&Aや新規事業の創出を通じてさらなる拡大を図る方針です。

リスク

「ULURU Sustainable Growth」の根幹となる人材確保・育成において、競争激化による採用難や離職が事業推進に影響を及ぼすリスクがあります。これに対し、社内教育の充実や環境整備などの対策を講じています。

また、AI技術の急速な進展への対応遅れや、AI活用に伴う情報セキュリティ上のリスクも重要課題として認識しています。特にBPO事業では機密情報を扱うため、厳格な管理体制とリテラシー向上策の継続的な実施が求められます。

競合

同社は、単なるソフトウェア提供ではなく、クラウドワーカーによる「人力」を組み合わせることで他社には模倣困難な競争優位性を構築しています。特にNJSSにおいては、システムクローラーでは収集できない情報を網羅する強みがあります。

市場環境としては、DX推進や人手不足を背景に、官民双方における業務効率化の需要が拡大しています。同社は、蓄積されたデータとBPOノウハウを融合させることで、公共・民間両方の課題解決に向けた独自のポジションを確立しています。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、株価は374円、時価総額は約103.3億円となっています。PERは15.52倍、PBRは2.80倍と算出されています。

配当利回りは1.13%となっており、経営方針として2025年3月期以降は15%以上の配当性向を目安とした累進配当を基本としています。持続的な成長投資と株主還元の両立を目指す姿勢が示されています。