事業モデル

同社は建設現場向けの「DDS事業」と「SMS事業」を展開する企業です。DDS事業ではクラウドストレージや映像サービス、通信ネットワークなどを統合した「サイトアシストパッケージ(SAP)」を提供し、現場の遠隔支援や情報共有の効率化を支援しています。

SMS事業では測量機器や関連システムの販売・レンタルを行い、建設現場の基盤を支えています。また、IT環境を含むユニットハウスの提供や、道路の標識・白線設置といった専門工事も手掛けており、ハードとソフトの両面から顧客ニーズに対応しています。

KPI

同社は中期経営計画において、売上高128億円、営業利益33億円、営業利益率25%超、ROE 20%超の目標を掲げています。これらの目標は、従来のハードレンタル中心のモデルから脱却し、付加価値の高いデータ・情報関連サービスへの転換を目指すものです。

また、現場代理人を対象としたリピート率は直近で70.0%となっており、サブスクリプションサービスの拡大や法人契約化の推進により、安定的な顧客基盤の構築を追求しています。これらの指標は、建設ICTの専門企業としての地位確立に向けた重要な指標として管理されています。

成長ドライバー

成長の核となるのは、DDS事業における「サイトアシストパッケージ(SAP)」の普及です。このサービスは複数のICT機能を統合することで、現場の見える化とデータ利活用を強力に推進し、建設業界の生産性向上に寄与する仕組みとなっています。

さらに、官公庁市場に向けたクラウド映像サービスの展開も新たな成長機会として捉えています。河川管理から道路・観光などへの水平展開を見込んでおり、公共投資や国土強靭化に向けた需要を取り込むことで、さらなる事業拡大を目指す方針です。

リスク

主要顧客が土木・建築業界に集中しているため、建設市場の縮小や景気動向による受注量への影響を受けやすい構造があります。これに対し、同社は特定顧客への依存を避けるための市場シェア拡大と、徹底した与信管理によってリスク回避を図っています。

また、レンタル資産の陳腐化や技術革新による入れ替え、サイバー攻撃による情報漏洩などのリスクも認識されています。特に高度なICTサービスを提供する中で、セキュリティ対策の強化や適切な在庫・資産管理を行うことで、事業継続性の確保に努めています。

競合

建設業界における人手不足や働き方改革の影響を受け、現場の省人・省力化ニーズは高まっています。同社はこの環境を追い風と捉え、i-Constructionなどの政策推進に伴うDX需要を取り込むことで競争優位性を確立しようとしています。

競合他社との差別化要因として、単なる機器提供にとどまらない「データ・情報関連サービス」の統合的な提供を掲げています。高度な技術を持つ企業との協業を通じて、サイバーセキュリティや最新の通信技術に対応した高品質なソリューションを提供することで、市場での地位を強固にする方針です。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は821円であり、同日のデータに基づく時価総額は約337.9億円となっています。この水準におけるPERは12.63倍、PBRは2.05倍と算出されています。

また、同日の市場データに基づくと配当利回りは3.65%となっており、安定した収益基盤を背景とした投資判断の材料となります。これらの指標は、建設ICT分野における独自の立ち位置と成長性を反映する数値として評価されます。