事業モデル

同社は「ライフサイエンス事業」と「電子材料事業」の2つの主要セグメントを展開しています。ライフサイエンス事業では、果実酸や有機酸を主軸に、食品分野での酸化防止剤や工業分野での表面処理剤など多岐にわたる用途へ製品を提供しています。

電子材料事業では、半導体業界向けの高純度コロイダルシリカを中心とした研磨剤原料の提供を行っています。また、プラスチックや塗料向けの機能性化学品も展開しており、高度な精密化学技術を基盤とした多角的な事業構造を構築しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は76,926百万円となり、前連結会計年度と比較して10.7%の増加を記録しました。営業利益は18,850百万円と16.1%増、経常利益は19,573百万円と18.2%増の推移を見せています。

特に電子材料事業においては、半導体市場の好調な需要を背景に売上高が前年比25.0%増となるなど、強力な成長を遂げています。ライフサイエンス事業も、原材料価格の低下や海外子会社の貢献により、減収増益の推移となりました。

成長ドライバー

中長期的な成長戦略として、新中期経営計画「飛躍2030」において2030年度に売上高120,000百万円を目指す野心的な目標を掲げています。特に半導体市場の拡大に伴う需要増加が、次期の主要な成長エンジンになると見込まれています。

研究開発面では、高度な技術課題に対応する製品開発や、新拠点の設立によるシナジー創出に注力しています。ライフサイエンス分野でも、フードテックへの対応を見据えた高付加価値品の展開により、競争力の強化を図っています。

リスク

事業構造上、半導体業界の景気動向や技術革新のスピードが、電子材料事業の業績に直接的な影響を及ぼすリスクがあります。また、原材料調達において中国への依存度が高いため、地政学的要因による供給不安やコスト変動のリスクも抱えています。

さらに、海外売上高の比率が55.1%と高く、為替相場の変動や各国のカントリーリスクに対する管理体制が重要となります。これらに対し、同社は調達先の分散化や、複数購買によるサプライチェーンの維持など、多角的なリスク低減策を講じています。

競合

ライフサイエンス事業においては、食品・飲料分野での安定した需要がある一方で、工業分野では競合品との価格競争にさらされる環境にあります。同社は独自の技術力を活かした付加価値製品の展開により、差別化を図る戦略をとっています。

電子材料事業における半導体研磨剤市場は、高度な微細化・高集積化が進む中で非常に高い技術水準が求められる領域です。同社は最先端の動向を収集しつつ、特定の分野への依存度を下すため、他分野での製品展開も並行して進めています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の株価は3,810円となっており、この時点での時価総額は約403.08億円です。同日の市場データに基づくPERは28.17倍、PBRは3.44倍と算出されています。

配当利回りは0.73%となっており、投資家に対して安定した還元を目指す姿勢が見て取れます。これらの指標は、同社が持つ高度な技術力や成長期待を反映した水準となっています。