事業モデル
同社は「AI/DX事業」と「AI Security事業」の2つのセグメントを展開しています。BtoC領域では将棋関連のサービスを提供し、BtoB領域では生成AIを活用したSaaSやソリューションを提供しています。
特に「HEROZ ASK」などのAIアシスタントSaaSや、SaaS連携プラットフォームを通じて企業の業務効率化を支援しています。また、グループ会社との連携により、セキュリティ分野でも高度な技術提供を行っています。
KPI
BtoB領域では、2025年4月期において「HEROZ ASK」の契約顧客数が250社を突破しており、リカーリング売上が成長に寄与しています。また、同サービスは機能追加やAPI連携の拡充により、継続的な価値提供を目指しています。
BtoC領域では、「将棋ウォーズ」において累計対局数10億局を達成するなど、高いユーザーエンゲージメントを維持しています。これらの基盤に加え、新規リリースした「スプリント」などのサービスを通じて、さらなる利用者数の拡大を図っています。
成長ドライバー
成長の核となるのは、単なるツール提供を超えた「AI BPaaS」という戦略です。これは生成AIや複数の領域にまたがるAIエージェントをフル活用し、業務全体を自律的に遂行・最適化する「Agentic Work」の提供を目指すものです。
特に独自定義する「AI Agent2.0(Meta Agent)」の実現に向けた技術開発が重要視されています。さらに、グループ内でのM&Aや事業譲受を通じたシナジー創出により、インサイドセールスやコンタクトセンター領域など、多角的な成長を追求しています。
リスク
AIおよびSaaS関連市場は、急速な技術革新と競争の激化により、高い成長が見込まれる一方で不確実性も伴います。特に競合他社との技術開発スピードの差や、法規制、景気動構などの外部要因が事業に影響を及ぼす可能性があります。
また、ネットワークセキュリティ分野においては、攻撃手法の高度化やユーザーニーズの多様化への対応が不可欠です。これらのリスクに対し、同社は学術団体への参画を通じた技術力の向上や、戦略的な提携によるシェア維持に取り組んでいます。
競合
AI市場では、大規模言語モデル(LLM)の普及に伴い、単なるツール提供から「AIエージェント」による業務変革へと競争軸が移りつつあります。同社は独自の「AI Agent2.0」を定義することで、この変化に対応する位置づけを明確にしています。
SaaS市場においても、単一の機能提供だけでなく、複数のSaaS間連携や高度なセキュリティ要件への対応が求められる環境にあります。同社はグループ内の多様な技術を持つ企業と連携し、統合的なソリューションを提供することで競争優位性を構築しています。
バリュエーション
2026年8月7日時点の株価は720円であり、時価総額は約109.5億円となっています。この時点でのPERは29.15倍、PBRは2.17倍と算出されています。
同社はAI技術を基盤とした成長戦略を展開しており、市場の期待を反映した評価となっています。投資判断にあたっては、これらの指標とともに、AIエージェントやSaaS領域における事業展開の進捗を注視する必要があります。
