事業モデル

同社は倉庫や配送センターにおける在庫管理および店舗の在庫管理を支援するクラウドサービス「ロジザード ZERO」を提供しています。このシステムは、バーコードとハンディターミナルを活用することで、入出荷や棚卸などの現場業務の効率化と正確な在庫把握を実現します。

提供形態は、月額利用料を得るクラウドサービス、顧客要望に応じたカスタマイズを含む開発・導入サービス、および機器販売サービスの3つに区分されています。特にクラウドサービスでは、多言語対応や3PL企業向けの機能実装など、多様な物流ニーズに対応した高度な機能を備えています。

KPI

当事業年度の売上高は2,177,041千円となり、前年同期比で10.1%の増加を記録しました。このうちクラウドサービス部門は、新規取引先の増加により売上高が1,723,784千円(前期比10.2%増)と堅調に推移しています。

一方で開発・導入サービスは、大型案件や継続案件の受注により売上高が365,479千円(前年同期比15.2%増)となりました。機器販売サービスについては、前期の大型案件の影響もあり、当事業年度の売上高は87,778千円(前年同期比8.7%減)となっています。

成長ドライバー

成長の源泉として、物流業界における深刻な人手不足を解決するための自動化・省人化トレンドへの対応が挙げられます。同社はロボットやRFIDといった先端技術との連携を進め、現場の生産性向上に寄与するソリューションを提供しています。

また、実店舗とオンラインの融合が進む中でのOMO在庫管理支援サービスの提供も強化しています。さらに、既存システムの老朽化に伴う「2025年の崖」問題への対応として、安定したSaaS型システムへの移行支援を推進することで、企業のDX需要を取り込む戦略を展開しています。

リスク

技術革新のスピードが速い環境下において、AIを含む最新技術への対応遅れや、競合他社による価格競争の激化が事業に影響を及ぼす可能性があります。また、受注開発における仕様変更や工数の増加により、プロジェクトの採算が悪化するリスクも抱えています。

さらに、クラウドサービスの提供にあたって不可欠なシステムの安定稼働や、サイバー攻撃等によるシステム障害のリスクにも対応が必要です。加えて、高度な専門知識を持つIT技術者や営業人材の確保・育成が、事業拡大に向けた重要な課題となっています。

競合

同社は在庫管理システムと物流サービスを組み合わせたクラウド提供により、顧客満足度の向上を図っています。競合他社の参入に対する障壁は必ずしも高くなく、大手企業の参入による競争激化や、より高い訴求力を持つサービスの登場がリスクとして認識されています。

しかし、同社は長年培ってきたSaaS型サービスの提供実績と、多機能な「ロジザード ZERO」の展開により独自の立ち位置を築いています。特に3PL企業向けや多言語対応など、特定の物流ニーズに深く踏み込んだ機能提供を通じて、競合との差別化を図る戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は1,140円となっています。この時点での時価総額は約37.2億円であり、PERは17.61倍、PBRは2.24倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは1.58%となっています。これらの指標は、クラウドサービスを中心とした安定した収益基盤と、成長に向けた投資のバランスを反映する内容となっています。