事業モデル
同社は企業や教育、医療、官公庁向けにモバイル端末の一元管理・運用を支援するSaaS型サービス「CLOMO事業」を主軸として展開しています。提供される「CLOMO MDM」などのサービスはクラウドを通じて提供され、月額や年額の定額課金によるサブスクリプションモデルを採用しています。
この構造により、導入後の解約やライセンス減少がない限り、安定した収益を積み上げることが可能なビジネス基盤を構築しています。また、自社で開発からカスタマーサポートまでを一貫して管理する体制を強みとしており、顧客の要望を迅速に製品へ反映させるサイクルを確立しています。
KPI
同社の主要な経営指標は、CLOMO事業における導入法人数およびライセンス継続率に設定されています。これらの指標は、サービスが安定的に利用され、顧客基盤が拡大しているかを測る重要な尺度となります。
特にサブスクリプション型モデルを採用しているため、高い継続率は長期的な収益の安定性に直結します。また、子会社であるワンビ社が提供する「TRUST DELETE」などの製品は、現在の経営指標の算出には含まれていません。
成長ドライバー
成長の主な要因は、NTTドコモとの連携によるOEM提供を通じた新規顧客の獲得と、官公庁や医療機関への特化したアプローチにあります。特に政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)への登録やガバメントライセンスの活用が、信頼性の高い市場でのシェア拡大を後押ししています。
さらに、Windows PC向け機能の強化やMicrosoft Entra IDとの連携など、高度なセキュリティ要件への対応も成長を牽引する要素です。また、子会社とのシナジーによるクロスセルや、PC資産管理市場への進出も将来的な成長領域として位置づけられています。
リスク
主軸のCLOMO事業は、特定の販売パートナーに対する売上依存度が高く、同社の販売方針変更等により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、プラットフォーマーによる仕様変更やサービス提供停止といった外部要因にも注意が必要です。
さらに、投資事業については収益の発生時期が投資先の進捗に左右されるため、安定した収益創出には至っていない現状があります。その他、サイバー攻撃による情報漏洩リスクや、競合他社との価格競争の激化も、経営成績に影響を与える要因として認識されています。
競合
同社はMDM市場において、2011年度から14年連続でシェアNo.1を獲得しており、強固な市場地位を築いています。特に高度なセキュリティ要件が求められる官公庁や医療機関向けでは、ISMAP登録などの優位性を活用した差別化を図っています。
競合他社と比較して、Microsoft Entra IDの条件付きアクセスへの対応など、最新の技術動向に合わせた機能拡充を進めています。これらの取り組みにより、単なる管理機能だけでなく高度なセキュリティ管理を求める層に対する競争優位性を高める戦略をとっています。
バリュエーション
同社の株価は2,200円(2026年3月19日時点)となっており、時価総額は約88.9億円です。PERは12.69倍、PBRは2.96倍と算出されています。
配当利回りは2.00%となっており、安定した収益基盤を持つSaaSモデルの特性を反映しています。これらの数値は最新の市場データに基づいた評価となります。