事業モデル
同社は測量用ソフトウェアの開発・販売およびサポートサービスを主軸とし、計測機器の販売や保守も手掛けています。特に三次元点群処理技術を活用した高度な解析業務や、自動運転に関連するシステム受託販売など多角的な事業を展開しています。
公共セグメントでは測量土木関連のソフトウェアやハードウェアを提供し、モビリティ・DXセグメントではMMS(Mobile Mapping System)を用いた三次元地図データベース構築や自動運転の実証実験を請け負っています。これらの活動を通じて、インフラ整備から次世代交通まで幅広い領域で技術提供を行っています。
KPI
当連結会計年度において、公共セグメントは売上高が前年比3.2%減の推移となりましたが、新製品「ANIST」の展開や既存製品の更新需要により一定の動向を見せています。一方でモビリティ・DXセグメントでは、自動運転の実用化に向けた受注獲得を積極的に進めています。
研究開発活動については、当連結会計年度で総額75百万円を投じており、公共セグメントに52百万円、モビリティ・DXセグメントに22百万円を配分しています。これらの投資を通じて、次世代アプリケーションの基盤構築や自動運転技術の実用化に向けたパートナーとの共同研究を推進しています。
成長ドライバー
中期経営計画「Development & Evolution」において、2027年3月期に売上高80億円、営業利益8.5億円を目指す野心的な目標を掲げています。特にモビリティ・DXセグメントでは、自動運転の社会実装に向けた事業の本格化と、三次元技術を基盤としたインフラDXへの挑戦が成長の柱となります。
また、新製品「ANIST」のリリースや、補助金制度を活用した販売促進、さらには若手人財の確保に向けた人的資本経営の推進も重要な成長因子です。自動運転関連の受注獲得や、三次元データの利活用による新たな事業領域の開拓が今後の成長を牽引する見通しです。
リスク
地政学リスクについては、国内が主たる活動拠点であることから直接的な影響は限定的と判断されていますが、サプライチェーンにおける部品調達コストや納期への影響は注視が必要です。また、人財確保の難化も重要な課題として認識されており、少子高齢化に伴う競争激化に対し、採用手法の多様化や労働環境の改善で対応しています。
自然災害リスクに対しては、拠点が集中する地域での被害を想定し、BCP(事業継続計画)の見直しやデータ管理の二拠点化を進めています。さらに、人権尊重に関するサプライチェーンの監視体制構築など、グローバルな基準に照らしたリスクマネジメントも強化しています。
競合
公共セグメントにおける測量請負事業においては、官公庁向けの入札競争が激化する環境にあります。これに対し同社は、民間建設コンサルタント企業へのアプローチを強化することで、競合の多い市場でのシェア確保と顧客基盤の拡大を図っています。
モビリティ・DXセグメントでは、自動運転の実用化に向けた高度な技術力が求められる領域で独自の立ち位置を築いています。三次元点群処理や高精度地図作成といった専門性の高い技術を武器に、公共および民間双方のニーズに応える体制を構築しています。
バリュエーション
2026年8月7日時点の株価は1,746円であり、同日の市場データに基づく時価総額は約92.2億円となっています。この価格水準におけるPERは17.64倍、PBRは1.42倍と算出されています。
また、同日のデータに基づくと配当利回りは0.86%となっております。これらの指標は、同社が成長投資を継続しながら、次世代のインフラDXや自動運転分野での地位確立を目指すフェーズにあることを示唆しています。
