事業モデル

同社は、大企業向けSaaSプロダクトおよび特定顧客向けの開発運用一体型クラウドサービスを提供しています。主な提供製品には、ノーコード開発ツール「SmartDB®」や社内ポータル構築ツール「InsuiteX®」、チェーンストア向け情報共有ツール「Shopらん®」が含まれます。

事業はクラウド、オンプレミス、プロフェッショナルサービスの3セグメントに区分されています。特にクラウド事業およびオンプレミス事業のソフトウェアメンテナンスはストック収益として計上され、安定的な収益基盤を構築しています。一方で、パッケージ販売や導入支援などの労働集約型業務はスポット収益として扱われています。

KPI

当連結会計年度において、同社は売上高5,654,084千円(前年同期比12.3%増)を達成しました。営業利益は974,657千円(前年同期比26.0%増)、経常利益は1,073,386千円(前年同期比40.0%増)と、堅調な成長を見せています。

クラウド事業における主要指標として、当連結会計年度末時点のMRR(月額利用料)は319,688千円となり、前年同期比で50,958千円増加しました。また、同期間の契約企業数は195社と、前年同期から34社増加しており、顧客基盤の拡大が確認できます。

成長ドライバー

成長の核となるのは、IT人材不足を背景とした「デジタルの民主化」と「市民開発」の推進です。ノーコードツール「SmartDB®」により、現場担当者が自らシステム構築を行う環境を提供し、高度な機能やAI技術の組み込みを通じて顧客のDXを支援しています。

また、既存製品のアップセルやクロスセルの促進も重要な成長要因です。「InsuiteX®」等との連携によるワークプレイス構築や、オンプレミスからクラウドへの移行提案を通じた案件創出に注力しています。さらに、認定資格制度の普及により、現場主導の業務デジタル化を推進する環境づくりを進めています。

リスク

事業展開における主なリスクとして、競合他社との競争激化や技術革新への対応が挙げられます。特に国内SaaS市場では資本力や販売力を持つ競合が存在するため、付加価値による差別化と継続的な製品改修による品質向上が不可欠な状況にあります。

また、クラウド事業の成長は経済情勢や法規制の影響を受ける可能性があり、IT投資の抑制が懸念される場面もあります。さらに、海外子会社における地政学的リスクや、高度な技術への対応を求めるための先行投資の効率性が、将来の経営成績に影響を与える要因として認識されています。

競合

同社は、大企業のDX推進において課題となる「IT人材の不足」と「内製化の遅れ」に着目した市場ポジションを確立しています。競合他社との差別化戦略として、単なる機能提供だけでなく、高度なセキュリティや多言語対応といった付加価値によるブランディングを追求しています。

特にノーコード開発ツールにおいては、システムインテグレーターに依存する従来の開発手法に対し、現場主導の効率的な開発環境を提供することで優位性を構築しています。また、特定の課題解決に特化したバーティカルSaaS「Shopらん®」等を通じて、特定領域での競争力を維持する戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月7日時点の市場データにおいて、同社の株価は773円となっています。この時点における時価総額は約92.6億円(9,260,964,864円)と算出されています。

投資指標については、PERが12.35倍、PBRが3.08倍となっており、同社の成長性と資産価値を反映しています。また、配当利回りは2.59%となっており、安定した収益基盤を持つSaaS企業としての評価が示されています。