事業モデル

同社は「不動産ビッグデータ×Technology」をコンセプトに、プラットフォーム事業とデジタルマーケティング事業を展開しています。プラットフォーム事業では、30年以上にわたり収集した物件情報等の膨大なデータを基に、新築向けのサブスク型システムや中古向けの従量課金型サービスを提供しています。

デジタルマーケティング事業では、独自のCGMサイトを活用した広告やリスティング広告、サイト制作などを通じて不動産販売の集客を支援しています。2026年3月には賃貸系データベースを強化する「賃料査定DX」をリリースし、新築・中古に続く賃貸領域へのサービス拡張を進めています。

KPI

プラットフォーム事業における主力製品であるサマリシリーズは、継続課金型の収益モデルを採用しており、2026年2月期のARRは全体の52.2%を占めています。このサービスの強みは、チャーンレートが0.6%と極めて低水準に抑えられている点にあり、安定的な収益確保が可能となっています。

また、経営指標として平均顧客単価や平均顧客数、および賃貸領域を含む各サービスの売上高を重視しています。特にサブスク型サービスにおいては、変動費の少ない構造からARRの伸長が営業利益の確保に直結するため、アップセルを通じた単価向上にも注力する方針です。

成長ドライバー

成長の源泉は、独自の不動産ビッグデータとテクノロジーを融合させた付加価値の創出にあります。同社は保有する膨大な物件データや間取り情報を活用し、AIや画像解析などの技術を組み込むことで、より高度な分析機能を提供しています。

今後の成長戦略として、賃貸領域へのサービス拡張や、既存顧客に対する利便性の高いサービスの訴求によるアップセルを推進しています。また、研究開発活動を通じて「マンションバリュー」や「賃料査定DX」といった新サービスの開発を進め、収益源の多様化と事業規模の拡大を目指しています。

リスク

主なリスクとして、顧客が不動産業界に集中しているため、業界全体の景気動向やシステム投資の状況、規制環境の変化が業績に直接影響する可能性が挙げられます。また、デジタルマーケティングにおける広告手法の進化に対し、適切な対応が遅れた場合には競争力の低下を招く恐れがあります。

さらに、プラットフォーム事業の基盤となるパンフレット画像等の提供元との契約解消や変更によるデータ利用への影響もリスクとして認識されています。加えて、新規サービスの立ち上げには一定の期間と投資を要するため、計画通りに推移しない場合には利益率を低下させる可能性があることも示されています。

競合

同社は不動産仲介業者やデベロッパーなど、特定の業界に特化したソリューションを提供しています。競合環境においては、独自のビッグデータに基づく分析の正確性や、長年の蓄積による情報の網羅性が優位性の源泉となります。

特に新築マンション領域では、高度な集計機能を持つ「サマリシリーズ」を展開し、中古領域では豊富な情報源を武器とした「データダウンロードサービス」を提供しています。これらの強みは、単なる情報提供に留まらず、実務に即したマーケティング支援や効率的な広告制作を実現する点にあります。

バリュエーション

2026年8月10日時点の市場データにおいて、同社の株価は571円となっています。この時の時価総額は約15.3億円であり、PERは9.26倍、PBRは1.35倍と算出されています。

これらの指標は、同社が保有する独自の不動産ビッグデータという資産価値と、サブスクリプションモデルによる安定的な収益構造を反映しているものと考えられます。投資判断にあたっては、これら市場データの数値に基づいた評価が行われます。