事業モデル

同社は機能品、防振、ライフサイエンス、金属加工、ホースの5つの主要事業を展開しています。特にワイパーブレードラバーなどの機能品や、ダンパー等の防振製品において強固な技術基盤を有しており、グローバルな供給体制を構築しています。

各事業は独自の製造・販売ネットワークを持ち、海外子会社を通じて世界各地へ展開しています。ライフサイエンス事業ではバイオ関連製品の提供を行い、金属加工やホース事業においても特定の用途に向けた製品を提供することで多角的な事業ポートラインを形成しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は、機能品、ライフサイエンス、ホース事業が堅調に推移したことで前年同期比0.4%増の900億25百万円となりました。一方で営業利益は、原材料費や労務費の上昇分を十分に吸収できず、さらに子会社での不適切な経理処理に伴う一過性の費用計上等の影響を受け、前年同期比19.4%減の38億6百万円となりました。

純利益については、防振事業における固定資産の減損損失が大きく影響し、前年同期比61.0%減の11億44百万円となっています。一方で、ホース事業は自動化による生産性向上や売価反映により、前年同期比104.6%増の4億20百万円と大幅な利益成長を記録しています。

成長ドライバー

「新中期経営計画2026」に基づき、既存事業の強化と成長・新事業の拡大の両輪で成長を目指しています。ワイパーブレードラバーでは、中国でのR&D強化や日本での実験施設拡充によりソリューション提案を強化し、世界シェアを前年度の50%から58%へと引き上げました。

また、EV化を見据えた「バッテリーホールドシート」や「放熱ギャップフィラー」といった高付加価値製品のラインアップを拡充しています。ライフサイエンス分野では、バイオ関連製品の強みを活かしたソリューション提案に注力し、中国での現地生産化や新製品の発売を通じて市場拡大を図っています。

リスク

自動車関連部品が売上高の8割以上を占める構造であり、自動車メーカーのEV化やグローバルな生産体制の見直しといった動向が事業に大きな影響を与える可能性があります。また、原材料費や労務費の高騰、および供給網における特定業者への依存による調達リスクにも対応が必要です。

さらに、海外展開に伴う為替レートの変動や、各国の政治・経済情勢の変化も重要なリスク要因として認識されています。これらに対し、同社はBCPの策定やサプライヤーの多角化、為替予約などの施策を通じて経営への影響を最小限に留めるための体制構築を進めています。

競合

自動車部品業界において、同社は独自の技術力を背景とした高い製品競争力を有しています。特にワイパーブレードラバーにおいては、高度な設計・試作・評価のノウハウを蓄積しており、グローバル市場で大きなシェアを獲得しています。

競合環境に対しては、単なる部品供給に留まらず、顧客の要求に応えるためのソリューション提案型ビジネスへの転換を進めています。特に熱マネジメントやバイオ関連など、技術的参入障壁が高い領域での開発を推進することで、独自のポジションを確立しようとしています。

バリュエーション

2026年8月10日時点の株価は2,033円となっており、同日の時価総額は約283.3億円です。この時点におけるPERは27.03倍、PBRは0.69倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは5.33%となっています。これらの指標は、同社が持つ強固な事業基盤と、将来の成長に向けた投資姿勢を反映した数値となっています。