事業モデル
同社は電力量計を中心とした計測制御機器の製造・販売および関連するソリューションサービスの提供を主軸としています。国内ではスマートメーターの普及に向けた製品供給に加え、ビルや商業施設向けのエネルギーマネジメントなどの付加価値サービスを展開しています。
海外事業においては、オセアニアや欧州など複数の地域で展開しており、次世代スマートメーター「NEOS」の開発や上位系システムとの連携によるソリューション販売に注力しています。不動産事業も展開していますが、近年は資本効率の向上に向けた資産売却等を実施しています。
KPI
2026年3月期の連結業績は、売上高が前年度比3.9%増の100,900百万円、営業利益が14.5%増の6,526百万円となりました。国内計測制御事業では、第2世代スマートメーターの本格導入に向けた需要を取り込んだことで、売上高が約597億円、営業利益が前年比17.9%増と堅調に推移しています。
海外計測制御事業においても、組織構造改革や販売管理費の削減により、営業利益が前年比17.9%増の1,743百万円を記録しました。また、当期はROEが10.6%となり、中期経営計画で掲げた目標値を達成しています。
成長ドライバー
成長の柱として、国内における第2世代スマートメーターの安定的な出荷と、生産工程の自動化やAI活用によるコスト低減を推進しています。また、ソリューション事業の拡大により、単なる機器販売から付加価値の高いサービス提供への転換を図っています。
海外市場では、次世代スマートメーター「NEOS」の確実な拡販と、上位系システムとの連携によるソリューション販売の拡大を目指しています。特にオセアニアを中心とした成長市場での売上拡大と収益性の向上が、中長期的な成長に向けた重要な戦略となっています。
リスク
製品需要については、スマートメーターの更新サイクルや主要顧客の投資計画に左右されるため、特定の期間における需要の偏りや変動がリスクとなります。また、海外事業においては地政学的リスクや為替レートの変動による影響を常に考慮し、生産拠点の分散等で対応しています。
原材料価格の高騰については、銅製品や石油化学製品などの主要部材においてコスト上昇のリスクがあり、設計変更や代替材料の検討を進めています。さらに、競合他社との価格競争や、技術革新への対応遅れによる競争力低下も重要な経営課題として認識されています。
競合
スマートメーター市場は国内外で有力企業との競合が存在しており、製品の品質、安全性、付加価値が重要な競争要因となっています。同社は、単なる価格競争を回避するために、継続的な技術開発とソリューションの拡充を通じて差別化を図る戦略をとっています。
特に海外市場においては、地域ごとの規制や制度の違いに対応しながら、独自の強みを持つ製品ラインアップの構築に注力しています。国内においても、電力会社のニーズに応じた高度な計測・制御技術を追求することで、競合に対する優位性を確保する方針です。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は1,504円、時価総額は約641.7億円となっています。PERは11.45倍、PBRは1.13倍と算出されており、直近の経営判断によりPBRは1倍割れの状態を解消しています。
配当利回りは2.75%となっており、安定した収益基盤を有しています。今後、中期経営計画に基づいたソリューション事業の伸長やコスト構造の改善が進むことで、さらなる企業価値の向上が期待される状況にあります。