事業モデル

同社は自動車関連機器の製造・販売を主軸とし、特に自動車用アンテナや中継ケーブル、各種アンプ類などを展開しています。製品ラインナップにはポールタイプやシャークフィンタイプなどの多様な形状が含まれ、グローバルな供給体制を構築しています。

事業拠点は日本国内のみならず、中国、フィリピン、ベトナム、メキシコ、米国、英国など世界各地に展開しており、各地域で生産・販売を行っています。これらの拠点を通じて、北米、欧州、アジアの広範な市場へ製品を提供し、グローバルな供給網を構築しています。

KPI

当連結会計年度における売上高は421億92百万円となり、前年同期比で5.9%の減収となりました。一方で、営業利益は23億98百万円(同38.7%増)、経常利益は23億11百万円(同73.9%増)と大幅な増益を達成しています。

この業績改善は、原材料費や労務費の高騰といった厳しい環境下において、収益構造改革に注力した結果と分析されています。特にアジア地域では、中国子会社の機能再編による原価率の低下が寄与し、営業利益が前年同期比402.2%増となるなど顕著な改善が見られました。

成長ドライバー

中長期的な成長戦略として「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」への対応と、モビリティの多様化への対応を掲げています。これらを実現するための技術開発として、アドバンスドテクニカルセンターを通じた次世代技術の獲得に注力しています。

具体的には、5GやセルラーV2X(C-V2X)といった高度な通信環境に対応するアンテナの開発を進めており、OEMメーカーと共同で実用化に向けた準備を行っています。また、フリートマネジメント向けの車載端末など、新たな収益基盤の確立を目指す新規事業も推進しています。

リスク

主要なリスクとして、自動車産業への高い依存度による生産・販売動向の影響や、世界的な自動車生産台数の減少が挙げられます。また、グローバル展開に伴う為替レートの変動や、各国の政治・経済状況、法規制の変化も経営成績に影響を及ぼす要因となります。

さらに、原材料である銅線や樹脂の価格高騰による原価率の上昇、および競合他社との激しい価格競争も重要なリスク要素です。加えて、知的財産権の侵害訴訟や技術の陳腐化、さらには自然災害による生産拠点の停止など、多角的なリスクへの対応が求められています。

競合

同社は車載アンテナのトップ企業としての地位を維持しており、グローバルな市場において競争力を確保するための施策を講じています。特にコスト構造改革を通じて、原材料費や労務費の高騰に対する耐性を高め、価格競争力の維持に努めています。

技術面では、他社との差別化を図るため、イノベーション3970創出型開発の推進や特許の積極的な出願を行っています。競合他社と比較して優位性を保つため、高度な通信技術に対応した製品開発を加速させ、次世代のモビリティ環境における競争力の確保を目指しています。

バリュエーション

2026年8月13日時点の市場データにおいて、同社の株価は460円となっています。この時点での時価総額は約95.2億円と算出されています。

投資指標としては、PERが21.93倍、PBRが0.69倍となっており、配当利回りは2.22%を記録しています。これらの数値は、同社が取り組む収益構造改革や次世代技術への投資に対する市場の評価を反映しているものとみられます。