事業モデル

同社は自動車部品の製造・販売を主軸としており、燃料ポンプモジュールやスロットルボデーといったエンジン関連の重要機能部品を主力として展開しています。特に燃料ポンプモジュールについては、2024年度より生産の自前化と製品の統合を進めることで収益力の向上を図っています。

また、事業領域を広げるため、トライス社の買収を含む戦略的な提携や子会社の活用を通じて、グローバルな販売チャネルの最大活用を目指しています。さらに、製造業向けに協働ロボットなどのソリューションを提供し、生産性向上に寄与する「ものづくりソリューション」も展開しています。

KPI

当連結会計年度の売上高は330,834百万円となり、前年比1.9%の減収となりました。一方で、日本市場では販売数量の増加により営業利益が前年同期比36.3%増と大きく改善しています。

アジア市場においても、売上高は減少したものの、収益改善により営業利益が20.0%増加しました。米州および欧州市場においては、それぞれ諸経費の増加や為替の影響を受け、営業利益が前年同期比でマイナスとなりました。

成長ドライバー

成長戦略の柱として、電動化製品の開発を推進しており、ハイブリッド車向けバスバーエンドや小型モビリティ用コントローラの生産を開始しています。さらに、燃料電池自動車用高電圧分岐BOXなどの量産に向けた準備も進めています。

また、クリーンエネルギー分野では、アンモニアや水素を用いた発電システムの開発に注力しており、実証実験を通じて技術基盤の構築を進めています。これらの取り組みは、2030年代以降を見据えた非モビリティ領域への事業展開を視野に入れた戦略的な投資となっています。

リスク

主要な販売先であるトヨタ自動車7203との取引が売上高の約5割を占めており、同社の動向が業績に与える影響が大きいことが挙げられます。また、世界的な自動車生産台数の変動や、為替レートの急激な変動も収益に直接的な影響を及ぼす要因となります。

さらに、原材料や部品の価格高騰、および電動化への急速な技術変化への対応遅れがリスクとして特定されています。加えて、製品の品質問題によるリコールや、地政学的リスクに伴うサプライチェーンの分断、自然災害による生産停止なども経営上の懸念事項となります。

競合

自動車部品業界は非常に厳しい価格競争にさらされており、同社は生産性の向上や最適調達を通じたコスト低減でこれに対抗しています。特にエンジン領域では、燃料ポンプモジュールなどの重要機能部品において世界No.1の製品を目指す方針を掲げています。

電動化分野においては、競合他社との差別化を図るため、独自の技術ノウハウの蓄積と知的財産の保護に注力しています。また、外部との連携強化や子会社の統合を通じて、グループとしてのシナジーを最大化し、競争優位性を確立する戦略をとっています。

バリュエーション

2026年8月14日時点の株価は2,320円となっており、同日の時価総額は約1329.4億円です。この時点でのPBRは0.91倍と算出されています。

また、同日の市場データに基づく配当利回りは3.62%となっています。これらの数値は、同社が保有する資産や事業の安定性を反映した評価の基礎となります。