事業モデル

同社はENEOS株式会社から供給を受ける石油製品の製造・販売・卸売を行う石油関連事業を主軸としています。直営サービスステーション(SS)の運営や、法人向けのルブリカンツ販売など多角的なアプローチを展開しています。

これに加え、太陽光発電やバイオマス燃料の販売を含む再生可能エネルギー関連事業、および不動産賃貸事業を展開する多角的なポートフォリオを構築しています。各事業は相互に補完し合いながら、安定した収益基盤の構築を目指す構造となっています。

KPI

石油関連事業においては、直営部門でのカーケア収益増加や、直需部門における法人向けルブリカンツの販売数量・マージンの向上が寄与しています。当連結会計年度において、同事業のセグメント利益は前年比50.3%増の940,002千円を記録しました。

一方で再生可能エネルギー関連事業では、バイオマス燃料の販売拡大が見られるものの、一部の収益性低下や設備損害による影響を受け、営業損失を計上しています。これらの動向は、将来的な成長に向けた投資と構造転換の過程にあることを示唆しています。

成長ドライバー

「nissin Vision 2030」に基づき、再生可能エネルギー関連事業を主要ビジネスへと昇華させる戦略を推進しています。特にバイオマス発電燃料の海外拠点における生産設備整備や、太陽光発電に関連する技術・商材の開発に注力しています。

また、モビリティ事業の進化として、SSを単なる給油拠点からカーメンテナンス強化やシェアサイクル事業を含む多機能な拠点へと変革させています。これらの取り組みにより、脱炭素社会への対応と新たな収益源の確保を同時に目指す構えです。

リスク

石油製品の販売は、原油価格の急激な変動や為替の動向に大きく左右される構造的なリスクを抱えています。特に仕入価格の上昇分を販売価格へ迅速に転嫁できない場合、利益率が低下する懸念があります。

また、脱炭素の流れによる石油製品への需要減退や電気自動車の普及加速といった市場環境の変化も重要なリスク要因です。これらに対し、再生可能エネルギーへのシフトを進めることで、中長期的な事業継続性の確保を図っています。

競合

同社はENEOSとの特約販売契約に基づき、安定した供給体制を構築している強みがあります。石油関連事業においては、国内の需要動向や競合他社との価格競争の中で、高付加価値サービスの提供による差別化を図っています。

再生可能エネルギー分野では、政府の支援策や技術革新の進展に伴う市場拡大の機会を捉えようとしています。特定の供給元との強固な関係を維持しつつ、次世代エネルギーへの移行期における競争優位性の確保に注力する構図です。

バリュエーション

最新の市場データにおいて、同社の株価は2,184円となっており、PERは3.98倍と低水準で推移しています。PBRは0.56倍であり、資産価値に対して割安な評価を受けている状況です。

配当利回りは1.01%となっており、安定した事業基盤を持ちながらも成長への投資段階にあることが伺えます。時価総額は約145.8億円であり、石油と次世代エネルギーのハイブリッドな事業構造が市場に評価されています。