事業モデル
同社は「湯葉と豆腐の店 梅の花」や「和食鍋処 すし半」など複数のブランドを展開する外食事業を主軸としています。これに、巻寿司等の販売を行うテイクアウト事業、および水産加工品等の製造販売を行う外販事業を組み合わせた多角的な事業構造を有しています。
さらに、自社所有の不動産を活用したストック事業や、タイ王国における海外展開も進めており、収益基盤の多様化を図っています。各事業においてセントラルキッチンによる生産性向上や、ブランド価値を高めるためのリブランディングを推進しているのが特徴です。
KPI
当連結会計年度の売上高は294億40百万円となり、前年比で約98.7%と堅調な推移を見せています。一方で、水道光熱費や修繕費等の増加により、営業利益は5億50百万円(前期比67.2%)、経常利益は3億88百万円となりました。
外食事業では売上高168億99百万円を計上し、テイクアウト事業でも103億53百万円の売上を確保しています。特にテイクアウト事業においては、新商品が構成比の9%を超えるなど、多様な品揃えによる安定した販売実績を継続しています。
成長ドライバー
成長戦略として、若年層への訴求やインバウンド需要に対応した高付加価値なメニューの開発、および新規業態の展開を推進しています。特に「熊本あか牛 しゃぶしゃぶ 甲梅」のような新ブランドの立ち上げや、既存店舗のリニューアルによる客単価向上を図っています。
また、公式アプリ「うめのあぷり」を活用した顧客接点の強化や、SNSを通じた情報発信の強化により、新規顧客の獲得と既存顧客の回遊性を高めています。さらに、外販事業における通販サイトの機能改善や販売チャネルの多様化も重要な成長要因として位置付けられています。
リスク
原材料価格の高騰、特に米を含む食材の調達コスト上昇が収益を圧迫するリスクを重要課題と認識しています。これに対し、仕入先の分散やメニュー構成の見直しによる客単化、および適切な価格改定を実施することで影響の最小化に取り組んでいます。
財務面では、有利子負債残高が166億66百万円と高く、金利上昇が支払利息の増加を通じて業績に影響を及ぼすリスクがあります。また、深刻な人手不足による採用難や、店舗運営における食中毒等の安全管理体制の維持も重要な経営課題として挙げられています。
競合
外食市場においては、少子高齢化や人口減少といった構造的な縮小傾向に加え、コスト上昇による業態間の明暗が分かれる環境にあります。同社はこれに対し、独自のブランド力とセントラルキッチンの活用による生産性向上で差別化を図っています。
テイクアウト事業では、百貨店以外の施設への展開や商品開発の高度化を通じて、競合に対する優位性を確保しようとしています。また、リブランディングを通じた企業価値の向上により、多様な業態を展開するグループとしての存在感を強化しています。
バリュエーション
最新の市場データにおいて、同社の株価は881円となっており、時価総額は約76.7億円です。PERは32.26倍、PBRは3.65倍と算出されており、現在の市場評価を反映しています。
配当利回りは1.16%となっており、投資家に対して一定の還元が行われています。これらの数値は、同社が取り組む新業態開発やブランド刷新といった成長への期待を含んだ評価を反映しているものと考えられます。