事業モデル

同社は、自然、文化、芸術、人間をテーマとした独自の企画による海外旅行商品の販売を主たる事業として展開しています。独自の旅程や内容を熟知した専属の添乗員を育成・配置することで、質の高いサービスを提供しています。

単なるチケットの仲介ではなく、知的満足や精神的な喜びを求める円熟層をターゲットとした、上質な旅のプロデュースに強みがあります。この独自の企画力と、免税店への立ち寄りよりも観光の充実を優先する姿勢が、顧客との強固な信頼関係を築く基盤となっています。

KPI

同社は、経営指標として「営業収益」および「営業利益」の向上を重視しています。当連結会計年度において、営業収益は4,787百万円(前年同期比4.1%増)、営業利益は115百万円(前年同期比7.7%増)を計上しました。

また、資本効率の向上に向けた取り組みとして、ROE10%以上を目標として公表しています。さらに、配当方針についても、連結株主資本の10%以上を目標とするDOE10%以上を掲げ、より株価を意識した経営への転換を進めています。

成長ドライバー

アフターコロナの環境変化に対応するため、チーフオフィサー(CxO)制度の導入や、広告宣伝費の増加、設備投資計画の再開など、攻めの姿勢を強めています。特に、インバウンドや富裕層の個人旅行、インフルエンサーとの共同企画など、新たな収益源の開拓に注力しています。

また、2026年2月13日の創業40周年に向けた記念商品の企画も進めています。人材面では、給与のベースアップと積極的な採用を実施しており、当連結会計年度の入社数は前年度と同程度を確保し、次年度の入社予定者数も同等以上を見込んでいます。

リスク

海外旅行を主軸とする事業特性上、海外の政治情勢、戦争、紛争、テロ、自然災害といった地政学的リスクが、旅行の催行中止や需要の減退を通じて業績に影響を及ぼす可能性があります。また、世界的な感染症の拡大による渡航制限も、事業継続における重要なリスク要因として認識されています。

さらに、仕入原価の約半分を占める地上費において外貨支払の割合が高いため、外国為替相場の変動が業績に影響を及ぼすリスクがあります。これに対し、同社は価格決定時の為替相場に応じた設定や、為替予約を行うことでリスクの分散を図る方針です。

競合

旅行業界は、インターネットを通じた航空券販売の普及や手数料の減少により、仲介機能の価値が問われる厳しい環境にあります。しかし、同社は「誰でもできる仲介」ではなく、独自の企画力と専門性による差別化戦略を採っています。

同社は、知的・精神的円熟層という特定のコアターゲットに特化することで、競合他社との差別化を図っています。独自の旅程や熟練した添乗員の提供により、独自の価値を求める顧客層からの信頼を獲得し、競争優位性を構築しています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は812円、時価総額は約29.6億円となっています。この時点でのPERは52.35倍、PBRは1.84倍と算出されています。

また、同日のデータに基づく配当利回りは6.20%となっています。同社は、資本コストや株価を意識した経営への転換を公表しており、配当の増額を含む株主還元への意欲を示しています。