事業モデル
テレビ放送事業を中核とし、インターネット事業、ショッピング事業、その他事業の4つのセグメントを展開しています。テレビ放送事業では、高い視聴率を背景とした広告収入の獲得を主軸としています。
インターネット事業では、ABEMAやTELASAといったプラットフォームを通じたコンテンツ配信、TVerによる見逃し配信など、多様な視聴環境に対応した展開を行っています。また、音楽出版やイベント、ECサイトなど、多角的な事業展開により収益基盤の多様化を図っています。
KPI
テレビ放送事業において、全日視聴率、ゴールデンタイム、プライムタイムの各指標で上位を獲得する高い媒体力を維持しています。特に、特定の時間帯における連続ドラマやバラエティー、スポーツ中継などのコンテンツが、高い視聴率を記録しています。
インターネット事業では、ABEMAのウィークリーアクティブユーザー数(WAU)が約2,200万前後で推移し、収益獲得フェーズにあります。また、TVerの月間ユーザー数は2026年1月時点で4,470万を記録するなど、デジタル領域でのユーザー基盤が着実に拡大しています。
成長ドライバー
新経営計画「START UP テレ朝!! 経営計画 2026-2029」において、コンテンツ制作力と「東京ドリームパーク」を両輪とした成長戦略を掲げています。特に、コンテンツ・IPの価値最大化とグローバル展開、およびAIを活用した業務効率化とクリエイティブ領域への投資を推進します。
また、戦略投資枠1,000億円を活用したM&Aや、CVCを通じた新領域の探索も成長の柱として位置づけています。2029年度までに、連結売上高4,000億円、営業利益330億円、経常利益430億円、親会社株主に帰属する当期純利益380億円の達成を目指しています。
リスク
テレビ放送事業の収入は、景気動向や消費マインドに左右される広告宣伝費に大きく依存しており、景気後退や視聴形態の多様化による広告収入の減少リスクを抱えています。また、視聴率の低迷が広告単価に直結するため、コンテンツの競争力維持が不可欠な状況にあります。
さらに、コンプライアンス違反や情報漏洩、サイバー攻撃といったリスクへの対応も重要課題とされています。これらに対し、2026年7月には「リスクマネジメント委員会」を新設し、高度な内部統制体制の構築と、多様なリスクへの機敏な対応体制の強化を進める方針です。
競合
テレビ放送事業においては、視聴率を基軸とした広告枠の販売競争が行われており、他メディアとの競争激化が課題となります。特に、スマートフォンやタブレットの普及に伴う視聴形態の変化や、動画配信プラットフォームとの競争が、従来の広告収入に対する圧力となっています。
これに対し、同社はコンテンツ制作力の強化と、デジタルプラットフォームとの連携強化、さらには独自のIP開発による価値最大化で対抗しています。コンテンツを多角的に展開し、あらゆるメディアで収益機会の最大化を図ることで、競争優位性の確保を目指しています。
バリュエーション
2026年8月19日時点の市場データにおいて、株価は3,075円、時価総額は約3071.5億円となっています。この時点でのPERは10.38倍、PBRは0.64倍と算出されています。
同日のデータに基づく配当利回りは3.27%となっています。これらの指標は、同社が掲げる資本効率の改善や、2030年代早期に向けたPBR1倍の目標達成に向けた投資と成長戦略の過程を反映するものです。
