事業モデル

同社は、水力、火力、風力などの発電事業および、送電設備による送変電事業を主軸としています。発電事業では、国内の電力販売に加え、海外における発電事業や関連事業も展開しています。

また、送変電事業は、沖縄電力9511を除く9社の電力託送を担う規制分野の事業として位置づけられています。これらを補完する電力周辺関連事業や、石炭等の販売を含むその他の事業も展開しており、多角的な事業構造を有しています。

KPI

当連結会計年度の売上高(営業収益)は、1兆1,822億円を記録しました。発電事業の売上高は8,656億円、送変電事業は498億円、電力周辺関連事業は899億円となっています。

海外事業の売上高は2,278億円に達しており、多角的な事業展開が確認できます。また、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度比で13.2%増加の1,585億円となりました。

成長ドライバー

カーボンニュートラルに向けた「J-POWER BLUE MISSION 2050」を掲げ、2030年までのCO2排出削減目標の達成に向けた事業ポートフォリオの転換を進めています。特に、再生可能エネルギーの導入拡大や、既存発電所の効率的な更新による出力拡大に注力しています。

海外事業においては、資本効率を改善しながら事業セグメントやエリアを拡大するビジネスモデルへの移行を目指しています。また、水素やCO2回収技術など、次世代のエネルギー技術に関する研究開発にも積極的に取り組んでいます。

リスク

気候変動問題への対応として、2026年度から義務化される排出量取引制度(GX-ETS)や、将来導入される炭素への賦課金、有償オークションの動向が事業計画に影響を及ぼす可能性があります。これらの制度の具体化や水準の見直しにより、発電コストや設備投資計画に影響が生じるリスクがあります。

また、電力システム改革による競争環境の変化や、燃料価格の変動、さらには大規模な設備トラブルによる収益への影響もリスク要因として挙げられています。特に、電力需要の推移や販売先との価格交渉、法的規制の動向が経営成績に影響を与える可能性があります。

競合

同社は、国内の送変電事業において、特定の送配電事業者への託送を行う安定的な事業基盤を有しています。一方で、競争が激化する発電事業分野においては、持続的な価値を発揮するための技術革新や、販売先の多様化による収益基盤の安定化に取り組んでいます。

競争環境においては、カーボンニュートラルへの対応が共通の課題となっており、同社は再生可能エネルギーの拡大や、既存資産の高度化による競争力の強化を進めています。また、海外市場においても、多様な時間軸で利益を創出できるビジネスモデルへの転換を図り、優位性の確保を目指しています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の株価は3,910円であり、同日の時価総額は約6892.5億円となっています。この時点でのPERは12.03倍、PBRは0.48倍と算出されています。

同日の市場データに基づく配当利回りは2.81%となっています。これらの指標は、同社の事業基盤と将来の成長戦略を評価する上での基礎的な指標となります。