事業モデル
同社は、再生可能エネルギーを核とした電力小売、発電、燃料、トレーディングの4事業を一体化させて展開しています。電力小売では、法人・個人向けに多様なプランを提供し、アグリゲーション機能を活用した蓄電池事業にも取り組んでいます。
発電事業では、バイオマス燃料を用いたFIT制度に基づく発電所を運営し、安定的な電力供給を行っています。また、燃料事業では、海外の生産者と直接交渉を行うことで、高品質なバイオマス燃料の安定的な調達とコスト低減を実現しています。
KPI
当連結会計年度の売上高は169,170百万円となり、前年度比でわずかな減少に留まっています。一方で、営業利益は7,518百万円と前年度比で5.3%増加し、親会社の所有者に帰属する当期利益は5,332百万円と151.7%の大幅な増加を記録しました。
電力事業の単一セグメントにおいて、主要な販売先である日本卸電力取引所への販売は29,060百万円に達しています。また、当連結会計年度の発電実績は、前連結会計年度と比較して16.1%の減少となりました。
成長ドライバー
成長の柱として、国内では2029年度の運転開始に向けた「イーレックス新潟(仮称)」の建設準備を進めています。海外事業では、ベトナムでのバイオマス発電所やペレット工場の運営に加え、カンボジアでの水力発電所やバイオマス発電所の建設を推進しています。
さらに、将来的な成長戦略として、海外事業から創出されるカーボンクレジットの獲得と活用を計画しています。これらを日本国内のGX-ETS市場等へ展開することで、カーボンニュートラルへの貢献と新たな収益源の確保を目指しています。
リスク
事業環境としては、燃料価格の変動や為替相場の変動、さらにはバイオマス燃料の供給元における政情不安や自然災害による影響が挙げられます。また、電力卸売市場における取引価格の変動や、需給バランスの不一致によるインバランス料金の発生もリスク要因となります。
さらに、電気事業法の改正や、再生可能エネルギーに関する制度の変更、気候変動に伴う新たな規制の導入などが経営に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対し、同社はヘッジ取引の活用や、燃料の長期固定価格での調達契約などを通じて対応を図っています。
競合
電力小売市場においては、電力の自由化に伴う競合他社の参入により、電力購入価格の上昇や販売価格の下落を招く競争環境にさらされています。同社は、独自のプランやスキームの立案、トレーディングのノウハウを活かした戦略でこれらに対抗しています。
また、バイオマス燃料の調達においては、安定供給とコスト優位性を確保するための独自のサプライチェーン構築が重要となります。海外事業においても、地政学リスクやエネルギー安全保障の観点から、強固な供給体制の構築が競争優位の源泉となります。
バリュエーション
2026年8月19日時点の株価は863円であり、同日時点のPERは12.66倍、PBRは0.96倍となっています。また、同日時点の配当利回りは2.54%と算出されています。
これらの指標は、同社が保有する発電資産や海外事業の展開状況を反映した評価となっています。投資判断にあたっては、これらの数値と事業の成長性をあわせて考慮する必要があります。
