事業モデル

同社は宿泊事業およびその他投資事業を主たる業務として展開しています。宿泊事業においては、大阪や東京などの主要都市において自社運営および運営受託の形態でホテルや旅館の運営を行っています。

その他投資事業では、国内の不動産賃貸、オーストラリアでの住宅等不動産開発、マレーシアでの霊園事業、および証券投資事業を展開しています。多角的な事業ポートフォリオを構築しており、各事業の特性に応じた運営体制を構築しています。

KPI

当連結会計年度において、宿泊事業は円安を背景とした訪日客の増加により、客室平均単価(ADR)と稼働率がともに向上しました。その結果、宿泊事業の売上高は8,962百万円(前期比22.1%増)、セグメント利益は1,395百万円(前期比99.7%増)と大幅な成長を記録しています。

全社的な業績においても、売上高は9,908百万円(前期比18.3%増)、営業利益は1,055百万円(前期比110.3%増)となりました。特に、効率的な運営体制の構築によるコストコントロールが、利益の飛躍的な改善に寄与しています。

成長ドライバー

次期中期経営計画では、5年で30ホテルという目標を掲げ、運営受託(MC)ホテルの比率を高める「アセットライト戦略」を推進します。これにより、資本効率を重視した強固なネットワークの構築と、機動的な成長の実現を目指しています。

また、人的資本経営の推進により、SNSやリファラルによる多様な人材の獲得と、教育体制の強化によるサービス品質の向上を図ります。さらに、DXの活用による業務効率化を進め、創出された時間を高度な接客サービスへ充てることで、独自の付加価値を創出する方針です。

リスク

宿泊事業においては、訪日外国人旅行者の動向や、地政学的リスクによる訪日客数の急減、さらには競合する民泊事業の参入などがリスク要因となります。また、大規模地震や火災といった自然災害や事故による営業継続への影響も考慮する必要があります。

海外投資事業においては、現地通貨での取引に伴う為替相場の変動や、現地の政治・経済・法制度の急激な変化による投資回収の困難さがリスクとして挙げられます。さらに、不動産を保有する事業特性上、地価の動向や資産価値の変動が財務状況に影響を及ぼす可能性も含まれます。

競合

同社は、国内の主要都市において複数のホテルを運営しており、インバウンド需要の取り込みを戦略の核としています。特に大阪エリアでは、大規模なイベントや観光需要を捉えた高稼働・高単価の運営を実現し、競争優位性を構築しています。

今後の戦略として、特定の国や地域に依存しないプロモーションを徹底することで、外部環境の変動に対する耐性を高める方針です。また、地域連携を深め、地場産業や伝統文化と融合した独自の付加価値を提供することで、競合他社との差別化を図ることを目指しています。

バリュエーション

2026年8月19日時点の市場データにおいて、同社の株価は30円となっています。同日のデータに基づくPERは8.45倍、PBRは1.41倍と算出されています。

同社は、好調なインバウンド需要を背景とした成長フェーズにあり、アセットライトへの移行による資本効率の改善を目指しています。投資家に対しては、強固な財務体質の維持と、多角的な事業展開による安定的な経営基盤の構築を提示しています。