事業モデル

XP Inc.はブラジルを中心に、投資商品のオープンプラットフォームを運営し、株式、債券、投資信託、ヘッジファンド、プライベートエクイティ、デリバティブ、クレジットカード、ローン、年金、保険など幅広い金融商品を提供しています。また、富裕層向けのウェルスマネジメントや、機関投資家向けのブローカレッジ、インターディーラー仲介、商業銀行・投資銀行業務も展開しています。

収益は、プラットフォーム上での取引手数料や資産運用報酬、金融商品の販売手数料などから得ており、オムニチャネルの販売網とオンラインポータルを通じて顧客にサービスを提供しています。金融教育コースやイベントの開催も行い、顧客基盤の拡大を図っています。

KPI

最新会計年度(FY2025)の売上高は79.7億ドル(7,966,733,000 USD)で、前年比7.3%増となりました。純利益は前年比14.5%増加しており、収益性の改善が見られます。一方、営業利益率は-56.7%と赤字が続いており、営業費用の規模が大きいことが課題です。

株主資本利益率(ROE)は22.0%と高水準を維持しており、資本効率の良さを示しています。現金及び現金同等物は104億ドル(10,356,636,000 USD)と潤沢で、財務基盤は安定しています。

業績推移

売上高の推移(通期・直近3期)。FY2023 65.3億ドル、FY2024 74.2億ドル、FY2025 79.7億ドル。14.4億ドルの増加

売上高の推移(通期・直近3期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。

FY2023の売上高は65.3億ドル。
FY2024の売上高は74.2億ドル。
FY2025の売上高は79.7億ドル。

成長ドライバー

成長の原動力は、プラットフォーム上で提供する商品・サービスの多様化と、富裕層向けウェルスマネジメント事業の拡大です。特に、クレジットカードやローン、保険などの銀行業務への進出が収益源を広げています。

また、金融教育を通じた顧客獲得と、オムニチャネル戦略による顧客基盤の拡大が成長を支えています。ブラジル市場でのシェア拡大に加え、海外展開の可能性も視野に入れています。

リスク

主要リスクは、ブラジル経済の変動と規制環境の変化です。金利や為替の変動は、投資商品の需要や手数料収入に影響を与える可能性があります。また、営業赤字が続いており、費用構造の改善が急務です。

競争激化により手数料率の低下圧力が生じる可能性もあり、収益性の維持が課題です。さらに、多角化に伴う信用リスクやオペレーショナルリスクの増加も懸念されます。

競合

競争環境としては、ブラジルの金融市場において、伝統的な銀行や証券会社、新興のフィンテック企業との競争が激化しています。XP Inc.は、オープンプラットフォームと幅広い商品ラインナップで差別化を図っていますが、競合他社も同様のサービスを強化しています。

特に、低手数料のオンライン証券会社や、テクノロジーを活用した新規参入企業が脅威となっています。XP Inc.は、顧客サービスと金融教育の面で優位性を保ちつつ、競争に対応しています。

バリュエーション

最新の市場データによると、株価は18.517ドル(2026-09-01時点)で、時価総額は約89.6億ドル(8,961百万ドル)です。PERは8.96倍、PBRは1.94倍、配当利回りは1.13%となっています。

営業赤字が続く一方で、ROEが高く、成長性を考慮すると、バリュエーションは割安感があると見られます。ただし、収益性の改善が確認できるまでは、投資判断には慎重さが求められます。