事業モデル

当社はマットレス、ベッドフレーム、ソファ、寝装品等のデザイン開発、製造、販売を一貫して手掛けるホームファニシング企業です。自社ブランドに加え、海外有力ブランドとのライセンス契約による複数ブランド展開を特徴とし、自社工場と協力工場で製造しています。販売チャネルは家具販売店向けが売上高の約7割を占め、商業施設向け(ホテル等)や直営ショップ・ショールームが続きます。

収益構造は製品販売が中心で、ホテル向けはプロジェクト単位の受注、家具販売店向けは継続的な卸売りという特性があります。ライセンス契約に基づくロイヤリティ支払いがある一方、自社製造による品質管理と国内生産の強みを活かしたビジネスモデルです。

KPI

2026年3月期の連結売上高は121億74百万円(前年比5.8%増)、営業利益は7億3百万円(同18.1%増)、経常利益は6億86百万円(同17.7%増)、当期純利益は4億79百万円(同15.6%増)でした。販売チャネル別では、家具販売店向けが85億3百万円、商業施設向けが18億3百万円、ショップ/ショールームが17億2百万円、その他が1億65百万円です。

財政面では総資産115億13百万円、自己資本比率42.1%、ROEは当期純利益と純資産から概ね10%前後と推定されます。中期経営計画ではROE11%とPBR1.0倍以上を目標に掲げており、総還元性向40%程度を目途とした株主還元方針です。

業績推移

売上高の推移(通期・直近4期)。FY2023 98.4億円、FY2024 97.1億円、FY2025 115.1億円、FY2026 121.7億円。23.3億円の増加

売上高の推移(通期・直近4期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。

FY2023の売上高は98.4億円。
FY2024の売上高は97.1億円。
FY2025の売上高は115.1億円。
FY2026の売上高は121.7億円。

成長ドライバー

成長の柱は、約40年ぶりの新ブランド「KING KOIL」の販売開始です。2025年10月より百貨店でのPOP-UP企画や大手家具販売店への導入が好調で、商業施設向けでも新規採用が始まっています。また、海外輸出(OEM供給)を第2四半期より開始し、インドネシア、マレーシアへの本格輸出に加え、中国へのトライアル輸出も開始しました。

既存事業では、ラグジュアリーホテルでの採用実績を活かしたブランドイメージ向上と、家具販売店向けの新商品投入(ピュアドリーム等)が寄与しています。中期経営計画では、既存事業の深化(CRM強化、大規模家電量販店への取り組み)と新領域の探索(新ブランド発掘、東南アジア展開)を両輪で進めるとしています。

リスク

事業環境リスクとして、国内景気や個人消費、旅行需要、訪日外国人の動向に業績が左右されます。物価高による消費者マインドの冷え込みやインバウンド減少は需要低下につながる可能性があります。ライセンス契約リスクも重要で、海外ブランド各社との契約解消やロイヤリティ料率の大幅変更があれば業績に影響します。

原材料調達リスクでは、特定の仕入先に依存する特殊な原材料があり、地政学リスクによる価格高騰や供給遅延が懸念されます。また、大型製品の運賃がコストの相当部分を占め、ドライバー不足や燃料高騰による運賃上昇が収益を圧迫する可能性があります。製品欠陥によるリコールやブランド毀損リスクにも備えています。

競合

国内のベッド・インテリア業界は少子高齢化・人口減少により市場が縮小傾向にあり、新規・買替需要を巡る競争が激化しています。さらに製造小売業(SPA)の台頭により競争環境は厳しさを増しています。当社は、世界的なトップブランドのライセンス生産・販売という独自のポジションを築いており、特に「Serta」「ligne roset」等の高級ブランドを扱うことで差別化を図っています。

競合他社の具体的な社名は資料に明記されていませんが、同業他社との競争に加え、SPA企業との価格競争にも直面しています。当社は、マルチブランド戦略と国内生産の品質優位性を活かし、高付加価値路線で競争に対抗しています。

バリュエーション

株価は2026年9月4日時点で829円、時価総額は約33.9億円です。PERは7.14倍、PBRは0.69倍、配当利回りは4.55%となっています。PBRが1倍を下回っており、中期経営計画ではPBR1.0倍以上の回復を目標に掲げています。

株価指標からは、収益に対して割安な水準にあると見られますが、市場からは成長性や資本効率に対する慎重な評価がある可能性があります。配当利回りは4.55%と高く、株主還元策が評価される一方、自己資本比率42.1%と財務の安定性も備えています。