事業モデル
ウィルダン・グループは、米国とカナダでエネルギーおよびインフラ関連の技術サービスを提供する企業です。事業はエネルギー部門とエンジニアリング・コンサルティング部門の2つに分かれ、エネルギー部門ではエネルギー計画の策定、経済分析、モデリング・予測ソフトウェア、脱炭素化支援、省エネプログラムの設計・実施、ターンキー型のエネルギー・インフラプロジェクト、グリッド近代化、発電所規模の電気工学設計・建設管理などを手掛けます。
エンジニアリング・コンサルティング部門では、自治体向けの土木工学、建築・安全、コード執行、消防計画・検査、都市工学、建設管理、設計工学、計画策定、財務・自治体アドバイザリーなどのサービスを提供し、州・地方政府、学区、公益事業地区を主な顧客としています。1964年創業で、カリフォルニア州アナハイムに本社を置きます。
KPI
最新会計年度(FY2025)の売上高は6.8億ドル(681,552,000ドル)で、前年比20.5%増と高い成長を示しました。営業利益率は6.5%で、FY2023の4.3%から2.2ポイント改善しています。ROEは17.2%と、FY2023の5.5%から大幅に上昇し、資本効率が大きく向上しました。
純利益は前年比132.9%増と急拡大しており、収益性の改善が顕著です。現金及び現金同等物は3,487万ドル(34,870,000ドル)を保有しています。従業員数は1,814人で、エネルギー・インフラ分野の専門人材を活用したサービス提供体制を構築しています。
業績推移

売上高の推移(通期・直近3期)。出典は kabu-insight(yfinance 由来)の通期実績で、古い期から新しい期の順に並べた。
FY2023の売上高は5.1億ドル。
FY2024の売上高は5.7億ドル。
FY2025の売上高は6.8億ドル。
成長ドライバー
成長の主な原動力は、エネルギー転換とインフラ老朽化に伴う需要拡大です。特に、脱炭素化やグリッド近代化、省エネプログラムへの投資が増加しており、同社のエネルギー部門の受注拡大につながっています。また、データセンターやハイパースケーラー向けの電力インフラ需要も成長を後押ししています。
さらに、州・地方政府や学区向けのエンジニアリング・コンサルティングサービスは、公共インフラの維持・更新需要に支えられており、安定した収益源となっています。売上高はFY2023の5.1億ドルからFY2025の6.8億ドルへと2年間で約33%増加しており、今後もエネルギー関連の大型プロジェクトや規制対応需要が成長を牽引するとみられます。
リスク
主要なリスクとして、エネルギー・インフラ関連のプロジェクトは大型で長期にわたるため、プロジェクトの遅延やコスト超過が発生する可能性があります。また、公共部門の予算変動や政策変更により、自治体向けサービスの需要が影響を受けるリスクがあります。
さらに、エネルギー市場の規制環境の変化や、脱炭素化の進展速度によっては、既存のサービス需要が変動する可能性があります。競争の激化や人材確保の難しさも、収益性に影響を与える要因となり得ます。同社は米国とカナダに事業を展開していますが、地域経済の変動や為替変動の影響も考慮する必要があります。
競合
同社は、エネルギー・インフラ分野の技術サービス市場において、他のエンジニアリング企業やコンサルティング会社と競合しています。競合には、大手のエンジニアリング企業や専門特化したエネルギーサービス企業が含まれます。
同社の強みは、エネルギー部門とエンジニアリング・コンサルティング部門の両方を有する総合的なサービス提供能力にあります。特に、脱炭素化やグリッド近代化といった成長分野での専門知識と実績が競争優位性を生んでいます。また、自治体や公益事業者との長期的な関係構築も競争上の強みです。
バリュエーション
最新の市場データによると、株価は87.26ドル(2026年9月1日時点)で、時価総額は約13.4億ドル(1,340百万ドル)です。PERは20.65倍、PBRは4.26倍となっています。
同社のROEが17.2%と高い水準にある一方、PBRは4倍を超えており、市場は今後の成長を織り込んだ評価をしているとみられます。PERは20倍台で、成長率を考慮すると妥当な水準とも解釈できますが、業績の変動リスクを考慮すると、割高感がないとは言えません。配当は実施しておらず、成長投資に資金を振り向けているとみられます。
